こんにちは、千葉県習志野市京成大久保駅徒歩5分にあります、めぐわ整体院の牧野です。
先日「関節整体解体セミナー」に参加し、衝撃的な気づきを得ました。
それは、歩けなくなる原因が「筋肉の量」だけではないということです。
一般的には「サルコペニア」という言葉が有名です。
これは加齢によって筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下する状態を指します。
だからこそ「筋肉を鍛えましょう!」と声高に叫ばれてきました。
もちろん筋肉を維持することは大切です。しかし、実際の臨床現場で患者さんを診ていると、
「筋肉はまだ残っているのに、なぜか歩けない」という方に多く出会います。
そこで出てきた概念が「ダイナペニア」です。
ダイナペニアとは?
ダイナペニアとは、筋肉の量そのものは十分にあっても、関節が不具合を起こしているために筋力を発揮できない状態を指します。
たとえば、膝や股関節、腰椎などの関節が硬く動かなくなっていると、筋肉がしっかり収縮しようとしてもその力を効率的に発揮できません。
結果として「筋肉はあるのに歩けない」「力が入らない」と感じてしまうのです。
この状態は見落とされやすく、リハビリや筋トレを頑張っても改善せず、「自分はもう歳だから仕方ない」と諦めてしまう方が少なくありません。
筋トレだけでは不十分な理由
これまでの常識では「筋肉量=歩行能力」だと考えられてきました。
しかし、セミナーで改めて学んだのは、筋肉と関節はセットで働くという当たり前の事実です。
筋肉が車のエンジンだとすれば、関節は車輪やタイヤのようなものです。
どんなに強力なエンジンがあっても、タイヤがパンクしていたら車は前に進みません。
人間の身体も同じで、筋肉だけを鍛えても関節が動かない状態では、真の機能改善にはつながらないのです。
関節整体の可能性
そこで必要になるのが、関節そのものを整えていくアプローチです。
今、学んでいる「関節整体」では、関節の可動域を回復させ、正しく動かせる状態に戻すことを目的としています。
具体的には、
• 股関節の可動を改善して歩幅を広げる
• 膝の動きをスムーズにして階段を楽にする
• 背骨の柔軟性を取り戻し、姿勢をまっすぐに保つ
こうした調整を行うことで、筋肉は本来の力を取り戻し、歩行リズムや立ち上がりがスムーズになります。
今回のセミナーを通じて、私は「筋肉をつけましょう」だけでは救えない現実を改めて痛感しました。
関節整体を自分のものにし、臨床で活かすことで、これまで改善が難しかった方々にも希望を届けられると信じています。
歩けることは人生の質そのものを支えます。
筋肉と関節、その両方を整えていく新しい視点を持ちながら、これからも一人でも多くの方の健康寿命を伸ばせるよう全力で取り組んでいきます。